先生愛!


そんな美砂を見てるのが辛かった。

美砂はいつも強いから…
強がってるから…

人には決して弱みは見せない。でも…



「ねぇ,美砂…無理しないで?私…何にもしてあげられないけど…強がらないで,気が済むまで泣いていいよ…?」

私が今かけてあげられる精一杯の言葉だった。


「しおり…ありがとっ…」

美砂は思いっきり,泣いた。

ずっと…溜めてたんだね…。
だって…大好きな後輩に,大好きな彼氏を…とられちゃったんだもんね…。


幼稚園児みたいな私の面倒を見てくれるアネゴ肌の美砂は,後輩の事も妹みたいに可愛がっていた。










「しおり…ありがとう…大分楽になった…。私…しおりのお見舞いに来たのに,何やってんだろうね…ごめんね。」


「何言ってんの!!すっごい私だって楽しかったし!!…美砂が少しでも楽になって良かった!」

美砂の背中をポンポン,とたたいた。












美砂と一緒に晩御飯を食べた。
また今日も私の嫌いな献立だったから,美砂にほとんど食べてもらった。


本当にしおりは幼稚園児だね~,って言われながら…

いつも1人の晩御飯だけど,今日は美砂のおかげでとっても楽しく食べられた。




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