先生愛!
「えぇ!?」
我を忘れて大声を出してしまった。
あまりの声の大きさに自分でも驚いて,とっさに口を両手で押さえた。
「ななな,何でですか?!」
呼吸を整えてゆっくり尋ねた。
「お前確かに去年から1度も欠席はしていないよ。でも,皆勤ってのは,無遅刻・無欠席・無欠課だぞ?お前…遅刻しまくりだろ?!」
「そんなあぁ~!!!遅刻も!?駄目なんですかあぁ?」
両手で頭を抱えて
すがるような目で担任に訴える。
「うん。」
腕組みをしている担任は無常にも首を軽く縦に振った。
「嘘おぉ~!?」
今まで,雨風吹こうと,
風邪をひこうと,
熱があろうと,
荒井の授業があろうと,
毎日,頑張って学校行ってたのに…!?
―――チーン
ガクッと頭をうなだれた。
私の中の何かが,音を立てて崩れた。