先生愛!
あまりの予想外の展開に,時が止まったようだった。
「じょっ冗談やめてよっ!!いっつも私をいじめてきてたじゃん!!」
「冗談なんかじゃない。本当だ。」
「嘘…。」
自分に言い聞かせるようにつぶやいた。
「俺…前から好きだったんだ…。付き合ってくれないか?」
あまりにも急すぎる不意打ちに,胸が締め付けられそうになる。
「そ,そんな…。急に無理だよ…。だって私,彼氏……そう,そう!!彼氏いるもん!!」
「どうしても…無理か?」
あの日に照らされた小早川の顔が思い出される。
「嬉しいけど,私,小早川の気持ちには応えらんない……」
私を固く締めていた腕がするりと離れた。
「そっか……そうだよな。急に…ごめんな。友達でいような。」
そういうと,ハハッと頭をかきながら苦笑いして
教室を出て行った。
今何があったのかすら,理解できないや……。
あまりの出来事にただただ,茫然と立ち尽くしていた。