ライアープリンセス~偽りのお姫様~
「今日はありがとう。」
これまた、普通の若者な今日の恭介さん。
「疲れてないかな?」
時折、私に視線を向け気遣ってくれる。
「大丈夫ですよ!楽しいです。」
「それは良かった!」
笑った口許が優しかった。
「でも今日の功労者は、彼かな?」
視線の先にいたのは健斗さんだった。
たくさんの人に囲まれて、はにかむ笑顔があった。
健斗さんの周りは人の輪が途切れることがなかった。
お屋敷の人達から集めてくれた、たくさんの品物はあっという間に売れてしまっていた。