ライアープリンセス~偽りのお姫様~
有名な政治家や、テレビで見掛ける会社の主が静かに声を掛ける。
「この度は突然のことで…。」
「お力を落されないように…。」
「何とお悔やみを…。」
それに対して、頭を下げられる夢叶様。
そしてかげで囁かれる、言葉。
『あれが噂の孫娘かな』
『現れてすぐに会長が亡くなるとは!』
『遺産は彼女にも権利が?』
どうかその悪意に満ちた言葉が、夢叶様に届くことはないように―。
ただ今はそう願った。