ライアープリンセス~偽りのお姫様~


もう、溢れる涙を止めることは出来なかった。

「うっ…。」

肩を震わせ、人目もはばからずに泣いた。

何が悲しくて泣いているのか、自分では分からない。

悔しさと後悔と、ただそんな曖昧な思いが私の中を駆け巡る――。

「………。」

二人が私を見つめているのは感じていた。

< 166 / 195 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop