ライアープリンセス~偽りのお姫様~
その答えがイエスでも、彼を責めるつもりなんて、ない。
だって健斗さんのせいなんかじゃなく、立場も分かってるつもり。
…きっと健斗さんも、苦しかったに違いない。
「……はい、私は全て聞いておりました。」
健斗さんもまた、私の目を見つめた。
「そう…だったんだ。」
「申し訳ないと、いつも思っていました。DNA鑑定のためとはいえ、許可もなく勝手なことをしてしまいました。」
目を伏せ、うつむいてしまった。
「ううん、いいの。責めてるわけじゃないの。」
やっぱり、健斗さんも辛かったんだ。