ライアープリンセス~偽りのお姫様~


「お父さん…。」

差し出された色あせた写真の中に、お父さんがいた。

そして若いお祖父さま。

幼さが残る伯父様。

そして…きっとお祖母様。

咲き誇る色とりどりの花の前で、みんな幸せそうに微笑んでいた。

私が知らないお父さんが、ここに存在していた。

間違いじゃなかった。

本当に私は、私のお父さんはこの家にいた―――。

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