ライアープリンセス~偽りのお姫様~
昨夜、何も食べずに眠ったからお腹はペコペコだった。
お皿の上に綺麗に並べられた色とりどりの野菜。
竹下さんは少し離れて私を見ていた。
気になるなぁ。
竹下さんはもう食べたのかな?
広いテーブルで一人で食べるご飯は、ちょっとだけ寂しかった。
「お召し物はこちらで。」
食事を終えた私に差し出された、淡い桜色のワンピース。
胸元と袖口にレースが施され、優しい雰囲気に見える。
「はい。」
いつの間にか昨日の女性が現れて、私にまたメイクや髪型を整える。
これから対面することになる。
私が偽の孫として。
大丈夫かなぁ私…。