モンブラン



手が伸びてきて

僕を抱っこしようとした。



そうはさせへん。


まだあんたのこと知らへんし

まだ認めてへんからな。



僕は段ボールの中を走り回って

困らせた。




「ごめんな。モンブラン・・・・・・怖かったなぁ。もう大丈夫やからな」




だから、

僕モンブランなんて名前やないで。



あ。


偶然やけど


僕と同じ大阪弁や。




この人間、ちょっと気に入ったかも。






「今日からモンブランやで。ぐってぃー君!」





嘘やん。



僕、そんな名前に変わるん?





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