『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
し、か~しっ!
こんなところで落ち込みっぱなしじゃないし。
私は明かりを消して、ベッドに横になった。
今日は、かっこいいヒロインの夢でも見ようかな。
ふと、いつもの王子様以外の夢を見ようと思い立って、目を閉じた。
え~っと。
そうだな。
私は、運動神経抜群の秘密結社のエージェントで、
誘拐された美しい令嬢を悪の組織から助け出すなんてどうだ。
え?幼稚すぎるって?
いいんだよ。
今日は、なるべく現実から程遠い夢が見たいから・・・。