『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
「お前、あやまったって、
どのタイミングであやまったんだよ!」
「どのって・・・。
キスして抱きしめて、ごめんって」
あぁ、なんか、陸渡のやったことがだんだん想像できてきたよ。
「それ、何をあやまったんだ?」
「何って。今までのこととか色々。
二股かけてるなんてうそついてることとか、あやまろうと思って・・」
陸渡の声は、いつもの傲慢さのかけらも残っていなくて、
俺は不謹慎にもちょっとおかしくなった。