『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
「わゎっ!違うって!
そんなことしてなかったから!」
「じゃあ、どんなことしてた?」
いやらしい目つきで、私の耳元に囁く。
こいつ!
絶対見えてたな。
「なぁ、あいつら何してた?」
「あんた、
わざと部屋を出てきたね?」
「だってあいつら、デュエットしだしたんだぞ?
気を使ってやるのは、当たり前だろ。
お前があんなタイミングでトイレ行くから悪いんだろ?
だいたい、中を確認もせずに、
鬼のような勢いでドアを開けたの誰だっけ?」