『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
⑨隣の彼氏は赤い
日付は変わって、月曜の昼。
「さてっ!
おべんとっ、おべんとっ、うれしいな~♪」
私が歌いながらお弁当を出すと、
相変わらず悩みなさそうでいいわね~って、
クラスメートが笑った。
ま~ねぇ!なんて、へらへら笑う私の腕を、
花音がひっぱって。
「ちょっ、花音!
お弁当がこぼれちゃうよ」
私の言葉に、花音が涙目で睨む。
えぇ?!
なに、私の言い方ってば、そんなにきつい?
体育会系の私は、時々言い回しがきつかったりするようで、
それをがんばって直してるんだけど。