『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
部屋に着くと、どっと疲れが襲ってきた。
ワンピを着替えようと背中に手をやったところで、
「七海~出て来い~!!」
って、
近所に響く、この迷惑声は・・・。
「り、陸渡?!」
窓を開けると、そこには息を切らせた陸渡の姿があって。
「何しに来たのよ!」
「お前に話があるんだ!出て来い!」
「嫌よ。もう遅いんだから明日にして」
「降りてこないなら、ここで大声で叫ぶぞ!」
なぬ?
いや、まさか本気じゃないでしょ。
なんて、甘かったよ。