『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
陸渡が何を話すつもりなのか、
私は期待と不安が入り混じって、
握り締めた手の中に、大量の汗をかいてる。
「お前さ、
どうすれば、俺の言葉を信じられる?」
陸渡は意外なほど穏やかな声で、
私の脳みそをかき混ぜ始めた。
「俺の言葉って、どの言葉?」
確かさっきは、海渡とつきあうな、って言ってた?
ん?
それってまさか嫉妬!
・・な
わけないか。
白馬の王子様なんていってるイタイ私は、
物事を都合のいいようにひん曲げる癖があるのかな?