『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
そこには意外にも七海ちゃんが立っていて。
どうやら、陸渡の体に隠れて、
俺からは見えなかったらしい。
「てめぇは黙ってろ!」
「私に関係あるのに黙ってらんない!」
「今日は別に帰れっつたろ。
いくら俺と一緒にいたいからって、
ストーカーになんな!」
「なんですってぇ~!」
七海ちゃん・・・。
君は、騒ぎを大きくしに来たのかい?
あぁ、やっぱり他人の恋愛になんか
首をつっこむもんじゃない。
海渡兄と縁のことはほおっておけなんて、
陸渡に忠告した俺。
あれは自分自身に言うべきだったな。