『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
それからというもの。
「遅ぇぞ!七海!」
「おはよ!花音ちゃん♪と、色気無し子ちゃん」
毎日の登校に男2人が乱入し、私の周辺の空気が汚されています。
一人は、もちろん陸渡。そしてなぜかいつも一緒な圭輔。
「もうっ!なんで、毎日毎日あきもせず、刑事みたいに張り込んでるのよ」
約束したわけでもないのに、いつも同じ場所で私たちを待っている二人。
圭輔の言う、色気無しってのが私の受験番号に由来することは
ずいぶん前にわかって文句を言ったけど、それでも時々圭輔は私をそう呼んでて。
いちいち訂正する気力もうせてきた。
陸渡にいたっては・・・。