『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
「俺に言えないようなことでもあんのか?」
「えっ?!」
そんなの正直に言ったら、
夢見る夢子さんのレッテルが貼られちゃうじゃない!
いや、確かに私はちょっとそういうケがあるけどさ。
動揺する私は、腕を取られ、ひきずられるようにして檻の裏側に連れてこられた。
私の背中から、ケ~ンという甲高い鳥の鳴き声がしていて。
「好きな男でもできたのかよ」
なんて、陸渡の手がのびてくる。
「昨日は、ちょっと眠れなかったんだよ。だから、朝起きれなかったの!」
嘘は言ってない。