『短編集』
『どうした、マイ?具合悪いのか?』
学校に姿を現さないあたしに、
タツヤからメールが入る。
生理が遅れてから、
毎日悩んでいたけど、タツヤには話せなかった。
本当は、
タツヤに話すと、不安が現実になるようで、
話したくなかったのかもしれない。
もしかしたら、明日来るかも・・、
と自分をごまかして今日まできたけど、
それも限界・・。
『生理来ないよ』
タツヤに返信しようと、何度も文字を打っては、
決心がつかなくて、消去する。
そうしているうちに、
間違えて送信ボタンを押してしまった。
慌てて、中止しようとしたけど、
一言しか書いていないメールは、
あっという間に送信されてしまった。
タツヤ、心配してくれるかな?
ううん、きっと、別れようって言うよね。