『短編集』

セフレのつもりで付き合っていたタツヤを、
好きだと気づいたのは、

クリスマスイブの夜。

『好きなやつに買ってもらったって思っとけよ。』

そう言って、達也は
ピアスを買ってくれた。

気づくと、あれほどせつなかった片思いの相手を見ても、
何とも感じなくなっていた。


あたし、

どうして、

普通にタツヤと

出会えなかったのかな。

『セフレになって』、

なんて、

言わなきゃ良かった。


< 6 / 83 >

この作品をシェア

pagetop