Spiral Love *桜の下でまた逢おう*
時間がこのまま巻き戻ってくれたらいいのに。
今だけでもいいから。
「ミオ・・・」
少しかすれた声を出す佑は、何か緊張しているように思えた。
「ん?」
「いや・・・なんでもない」
佑は、少しだけ緊張を緩めて、言いかけた言葉を飲み込んだ。
佑・・・嬉しいのに、この距離はすごく、辛いよ。
ごめんね。
本当にごめんね。
私本当は・・・
「ミオは彼氏と・・・うまくやってる?」
一瞬だけ感じた淡い期待は、暗い絶望へと変わる。
何を期待してたの?
自分で決めたことなのに、自分ながら勝手すぎる。
「うん・・・」
「そう・・・よかった」