Spiral Love *桜の下でまた逢おう*
雅さんは、「こわ~」って少し肩をすくめてから、
「あなたにはあなたの世界が似合ってると思うわ」
といって、足早に私達の前から姿を消した。
残された私は呆然として声も出ない。
「あいつ・・・なんだ?」
元がイラついた声で苦々しく言い放つ。
雅さん・・・なんだか初めて会った時の印象と・・・少し違う。
ん?
言ってることは同じなんだけど、なんかこう、迫力が増したというか。
とにかく。
私が侮辱された言葉を言われても何も言い返せなかったのは、
彼女の指にキラキラ光る指輪がついてたこと。だった。
そう、婚約指輪。