Spiral Love *桜の下でまた逢おう*

別れた、って言いながら、


どこかで、まだ佑は昔のまま、



あの時のままなんだって、どこかで期待してた。



けど、



佑の指で光ってたあの指輪も、



彼が一緒に帰る相手も。



もう全部私のものではないんだ。



そして、



そう望んで、そうしたのは、私。



わかってるのに、わかってるのに・・・っ。




「元、元・・・佑が行っちゃう・・・」



「実桜!」



「佑が・・・行っちゃうよぉ~・・・!」



「落ち着け!実桜!」



「佑・・・タス・・・」



言葉が、とぎれた。




< 123 / 296 >

この作品をシェア

pagetop