Spiral Love *桜の下でまた逢おう*
「おじさん、元気そうでよかった」
「あぁ」
おじさんが、体調を崩したことが、高校時代にあって、元はおじさんが入院している間、ずっとお店を手伝ってたんだ。
「親ってさ、いつまでも元気で俺らの前を行くっていうイメージしかなかったけど、あの時、あぁ、親って年をとっていくんだな、って思ったんだ」
うん・・・。
ママはずっとずっと元気に笑ってて、それが続くものだって、私も思ってた・・・。
「親が倒れると、正直気持ちがしんどいよな・・・」
「うん」
「だから、そういうときこそ頼れよ。周りを。俺らを」
元は、立ち止まって私を見つめた。
「てか・・・俺を頼れよ」
元・・・?
元は頭を軽くかきながらまた歩き出した。
私はその後をついていく。
トクントクン。
そして、胸が静かに鳴り出した。