Spiral Love *桜の下でまた逢おう*

けど・・・



彼の姿が校門の向こうから見えることはなかった。



宴が終わり、



出席した皆がすこしずついなくなっていく中、



私は玄関でまだ校門を見つめてた。



と、隣に誰かが立ち止まった気配がした。



横を見ると、ヒロが同じように前を見つめて立っていた。



ヒロ・・・あなたも離れたベンチで一緒に待っててくれたんだよね。



「実桜・・・今、あいつからメールが届いたんだ・・・」



これ、と言って差し出されたヒロの携帯の画面。



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