Spiral Love *桜の下でまた逢おう*
「何の用?ヒロにここにいるように言われたんだけど・・・」
佑さん?
こんな冷たい言い方をする佑さんは初めてだ。
それでも、俺は驚きを隠して、今日伝えたいと思った言葉を口に出した。
「実桜のことなんだけど・・・」
実桜の名前が出たときに、一瞬佑さんの眉毛がぴクッと動いた気がした。
それでも、表情は変わらない。
「何?時間がないから、早くしてくれる?」
佑さん?
ぐっと言葉が詰まるのを我慢して、俺はようやく言葉を続けた。
「実桜のことだけど・・・・・・佑さん、あんたなんで来てやらなかったの?」
「ミオ・・・?あぁ。俺が行きたくないと思っただけ。なんかあほらしくって」
「は?」
「だってそうだろ?あいつから振ってきたんだぜ。なんで俺がまた未練たらしくあいつの元へ行かなきゃいけないんだよ?そんなの全然合理的じゃないし」
「佑さん・・・お前何言ってんの?」
怒りが震えになって現れ、俺はそれをこぶしを握り締めてこらえた。