Spiral Love *桜の下でまた逢おう*

カーテンからもれる薄い月明かりの中で、



初めてでもないのに、



震える私をやさしく抱きしめてくれた。



ふれる唇はいつものようにとても温かくて、



その1点から全身に元の優しさが広がっていくように感じる。




元・・・好きだよ。



だから、離さないで。



一旦おりかけた唇は、また私の口を甘く塞ぐ。



元、


元。



忘れさせて。



思い出を。


彼を。


・・・・・・あの桜の木を。





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