Spiral Love *桜の下でまた逢おう*

「ああ!したかったよ!俺はしたかった!」



元の・・・


吠えるように叫ぶ声が悲しく響き渡った。


これが元の本音だ。


「けど・・・・・・あいつは今もお前が好きなんだよ。必死で忘れようとしてるけど・・・」


「・・・・・・」


「なんで好きなのに我慢すんだよ。なんで・・・好きなのに無理すんだよ・・・」



崩れ落ちるように元が座り込んで、



俺は呆然と立ちすくんでいた。



俺は・・・俺は・・・・・守らなきゃいけないものがあるんだ。


守らなきゃいけないもの・・・


ミオ。



俺は・・・晴れ渡った空を見上げた。



ミオ・・・・・・本当は会いたいよ。



お前に・・・会いたい。



ミオ・・・・・・。











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