Spiral Love *桜の下でまた逢おう*

何度電話をしてもミオには連絡がつかない日が何日か続いている。



高校の時も、こうやって離れたことがあった。



あの時は、辛かったけど、学校で彼女の顔を見ることができたけど、



今は違う。



そしてタイミングの悪いことに、あれからほとんど泊まりがけに近い実習が始まってしまって、俺はミオに会えない日をイライラしながら過ごしていた。


「祐くん、ちょっと顔色悪いわよ?」


「あ?あぁ」



休憩時間に携帯電話を握りしめうつむく俺に声をかけてきたのは川瀬雅だった。



「いつも体力が一番、って言われてるじゃない。ちゃんと食べてる?」


「……」


正直、食べる気がしない。


食べても、美味しいって思わないんだ。


それは全部そう。


音楽を聴いても、雨上がりの虹を見ても、それは全部無味透明なものに感じてしまう。



原因はわかってる。


高校時代にミオと別れた時、俺はずっとそういう状態だった。


だから、原因はわかってるんだ…。



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