アメ玉
「何が??」
健ちゃんが、
いつものようにとぼける。
「分かってるくせに!!!!」
そう言って教室を出た。
嬉しくて嬉しくて、
まるで自分が浮いている
かのように思えた。
部活が終わって、帰る途中、
待ちきれずに、
貰った袋を開けた。
真っ先に目に入ったのは、
赤、オレンジ、ピンクの
3色のアメ玉。
アタシはそれを、
泣きながら舐めていた。
嬉しすぎて、
訳が分からなかった。
この甘い甘い味は、
一生忘れないような、
そんな気がした。