アメ玉

言わなきゃ。
言わなきゃ。
頭の中では分かってる。
でも、
足が動かない。

アタシは、
告白を目の前にして
固まっていた。

教室にいるのは、
女子が5人くらいと、
男子が5人くらい。

ここにいる男子は
健ちゃんの友達で、
「健ちゃん一緒に帰ろ~~~」
とか言っている。

だめ。だめ。
健ちゃんを連れていかないで。

アタシはじっと見つめながらも
行動に移すことができないでいた。

健ちゃんがバッグを背負った。
ヤバい!帰っちゃう!!!

呼び止めなきゃ。
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