アメ玉
席替え

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初めて彼と喋ったのは、
4月。
1回目の席替えの時だった。

クジで決めた席。
アタシの隣に居たのは・・・、
秋野健斗だった。

新しいクラスで唯一、
好印象の男子だった。

彼と同じ小学校の人達は
みんな、彼のことを
「健ちゃん」と呼んでいた。

アタシは、思い切って、
「健ちゃん!」
と呼んでみた。

すると彼は、
怒ったり、笑ったりすることなく、
「何?」
と振り向いた。

この時からきっと、
アタシの恋は動き始めていたんだね。
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