いつかリンゴの木の下で
いつもの朝
「おっはよ~っ♪」
バシッ!
元気なあいさつと同時に僕の背中に激痛が走る。
「…り、リエ。朝から暴力ふるうな!」
背中をなでながら、
「スキンシップじゃ~ん♪」
と隣でケラケラ笑うリエを軽くにらむ。
「お前、そんなんだから彼氏できねぇんだぞ。」
「ケンちゃんこそ彼女できないくっせにぃ~!」
「お、オレはだな、女には興味ないんだ。」
「へぇ~っ!!ケンちゃん!そっち系だったんだぁ。」
「へ?なんだよ、そっち系って。」
「ホ・モ♪」
「だれがじゃ~っ!!」
「ひぇ~っ!」
僕は、ゲンコツをブンブン振り回しながら、逃げるリエを追いかけた。