Black world sky
「当たり前だ!こんなボロっちい柱が破壊されるより俺様のネームが他人にバレてしまう事の方がよっぽど大変だ!」

「それ…大変じゃないし…」


 少女は呆れた風にそう言う。


「大変に決まってるだろ!何で俺様の名前が…分かった!お前は俺様のファ…」
「違うわ。」


 俺様のファンと言おうとした所で少女に即答された。


「取りあえず、あんたをここに呼び出したのは私。あんたをそんな格好にしたのも私」

「待てよ…俺様をこんな変な所まで連れ出して、俺様の意識が無い内に勝手に勇者のコスプレをさせ…」


 子供、誘拐、拉致、監禁、コスプレ、勇者…数々のワードを頭の中で考えていると、ある1つの単語が浮かんだ。


「お前…変態!?」

「違う。」


 少女は殺気を込めて俺を強く睨んだ。

 変態ではない。という事にしておこうか…

 
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