Black world sky

「ほう…私に楯突くとは良い度胸ですね…でも私の邪魔をするのは許しませんよ…」


　男は…―――ライロンは…にしておこうか。ライロンはそう言うと、杖を掲げようとする。俺様も負けじとこう言い返してやった。


「俺様も許せないな。テメーの存在自体が。マジ消えろってばー」


　真顔と棒読みでそう言ってやった。すると、ライロンは怒ってこう叫んだ。


「テ…テメーの存在自体が！？…今まで私を倒そうとしてきた者の中でそのような無礼な言葉遣いを使ったのはあなただけです！」


　"倒そう"じゃなくて"殺そう"としてるんだけどな俺様は。


「あの少女のようにさせてあげましょう…この魔法は純粋で清らかなる心を持つ者に絶大な効果を発揮するのです…ここの住民達は皆この魔法を受けて屍と化しましたよ…」


待てよ…純粋で清らかなる心を持つ者に絶大な効果を…そうか！ライロンの弱点が分かったぞ！