Black world sky
「あ…」


 赤い宝玉はいとも簡単に割れてしまった。ライロンは宝玉が割れるとともに、地面へと落下していった。きっとライロンの魔力も、宝玉の力を借りただけに過ぎない偽物の魔力なのだろう。

 ライロンは地面に落下した後、城の外に逃げようとしたのだが、逃げ道を俺様が塞いだ。

 ライロンはついにプライドを捨てたのか、俺様に命乞いをしてきた。


「ひいいいぃぃ!命だけはお助け…」
「却下。」


 そう言ってライロンの首を剣で刺してやった。ライロンの首から剣を抜き取ると、ライロンは首を手で押さえたまま、その場に倒れた。深くまで刺してやったから即死したのだろう。


「…あ!お日様が!」


 メグが城の窓を指差す。すると、空が段々と光を取り戻していた。この土地もしばらくすると元に戻るだろう。

 
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