Black world sky
「……………」


 メグは泣くのをやめ、黙って俺様の話を聞き始めた。


「囮になって敵の目を逸らしてくれたりすると、さらに嬉しい。お前が敵を寄せ付けて、それを俺様が斬っていく方法だ。」

「確かに良い戦い方だと思うけど…なんかリアル過ぎて怖いよ!」


 このメルヘンチックな思考のメグには現実的過ぎたか。


「わ…私にはそんな事出来ないし!それに私はあの宝玉の魔力を感知したでしょ!?少しは魔力あるから!」

「でも魔法使いいらないしな…」


 それに魔力があるという根拠も見つからない。魔力があるんだったら最初から魔法で戦え。


「お前は敵の攻撃を命がけでよけてさえくれれば良い。…失敗したら大惨事だけどな」

「やっぱり怖いよー!」


 メグの体が無残に散りゆく姿が頭の中で鮮明に描かれる…。でも、無職のままよりかはマシな筈だ。

 
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