幼なじみは先生
辺りが暗くなる
「映画久しぶりだなぁ…」
なんて呟いてスクリーンに瞳をやった
…………………
「…」
涙が出そうな瞳を必死にこらえる
な、泣けるねんけどっ!
映画に突っ込みを入れるあたし
映画の内容は後一週間しか生きられない彼女と彼氏の話し。
瞳から必死にこらえていた涙が一筋零れてしまった
や!ヤバっ
片手でゴシゴシと目をこすった
ちらっと横を見る
バレてないかな…?
…え?
「れ、連‥?」
ハッとあたしを見る
『な、何だよ』
そんな連にあたしはにやける
「連、もしかして泣いてるのぉ?」
わざとらしく連に言う
『泣いてねぇよ』
あたしはクスクスと肩を震わせて笑った
そんなあたしを見て連は黙った
「連‥?」
『バーカ』
そう言って連はスクリーンにまた瞳を移した