幼なじみは先生


カアア…と顔が赤くなるのが分かる

『俺に見とれてたの?』
「な…」

最近イジワルな、いっくん

「ちがうもん」

あたしはそう言ってプイとまた窓の外へと瞳を移した



波の音が聞こえる

塩の匂いが鼻に伝わった
その中で声がした

『…ろ』

『ましろ』

『真白!』

パチッと瞳を開ける

「え?…うぅ…」

目を手でこする

「っと…ええぇ!?」

声がうらがえる

瞳を開くと目の前にはいっくんの顔がアップであたしの前にいた

『やっと起きた。着いたぞ』

そう言ってあたしのほっぺを摘んだ

「ひひゃい〜‥」

そう言って両目を瞑っているといっくんの手が離れた
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