幼なじみは先生


そして練習が始まる


あたしは台本を持ち、台詞を言って練習を始めた

「電車、遅いなぁ…」


恥ずかしいっ!


え?次、演技で転ばないとなのっ!?


その時あたしは誰かに押されて本当に転んでしまった


「痛っ!」


遂、本当の言葉が漏れる

その時、誰かが手を差し伸べてきた


バッと顔を上げる


手を差し伸べてきたのはいっくん


顔が熱くなるのが分かる

『大丈夫?』


いっくんはそう言ってあたしを抱き上げて立たせた

演技なのに本当のことのようで胸がときめく

馬鹿!あたし!これは演技だぞ!!

「……」

あたしが黙っているといっくんの顔が近づいてきた


え!?何?!


耳元でいっくんが囁く


ドクンドクン…


心臓が鳴り止まない
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