幼なじみは先生
「ただいまぁ」
ガチャッとドアを閉めて靴を揃える
その時、リビングのドアが開いた
「お帰り、真白。…ねぇ‥知ってる?」
お母さんの様子がいつもと違う
何かあったのかな‥‥?
「どうかした‥?」
「晃くん、一人暮らし始めたらしいわよ‥てっきり知ってるかと思ったけど…」
え…?
いっくんが…?
「ホントなの?」
頷くお母さん
あたしは言葉を失って廊下を立ち尽くす
「ごめん‥そうなんだ。まぁいっくんももう二十歳だもんね」
そう言って二階に上がった
どうして‥言ってくれなかったの…?
一人暮らしする…って
何だか…おいていかれたみたいで…
こんな自分が嫌になる
いっくんを好きになるほどあたしは欲深くなっちゃってるんだ…