幼なじみは先生
連を横目で見てみる
もう本読んでるし…
「はぁ」
一つ溜め息を零して鞄を机の横に掛けた
ガラッ
何人かがドアに瞳を移す
入ってきたのは…
いっくん
ダメだ‥普通にしなきゃ…
って思うのにやっぱり、無理なんだ…
しっかりしなきゃなのに…
本当にこんな自分が嫌になるんだ…
『席着けー』
いっくんの声があたしの耳の中で響く
あたしは気づかれないようにそっと彼に瞳を向けた
ねぇ‥何で、言ってくれなかったの?
ねぇ‥辛いよ、あたし‥貴方が好き過ぎてどうすればいいか分からないよ……
その時、横から声をかけられた
『どうかしたのか?』
ふっとして横を見る
「あ…別に、何でもないよ。元気だし」
ニカッと笑って見せる
『‥そ。なら、いーけど』
「うん。ヘヘ…」