幼なじみは先生
『静かにしろよ。数学始めんぞ』
そう言うと日直が号令をかけた
『…よし。んじゃ、教科書のP53ページ開け』
黒板にチョークで文字を書いていくいっくん
あたしは慌ててページを開いてノートに文字を写していった
『センセー、これ意味解らないんすけど』
『あー。これか?これは…』
淡々と説明をし終えてまた黒板の前に戻るいっくん
やっぱり、いっくんは笑顔であたし達に説明をしながら教えていた
キーンコーンカーンコーン
予鈴が鳴り響く
『よし。まだ終わってない奴は家でしてこいよ』
日直が号令をかけ、教室が騒ぐ
「真白…」
杏が声をかけてきた時、ドアが開いた
ガラッ
「伊藤さん居ますかー?お願いがあるんだけど」
「あ、います!ちょっと待ってて‥杏」
あたしはそう言って杉山先生の元に歩み寄った