幼なじみは先生


「何か用ですか?」


「えぇ、ちょっとね。来てくれる?」


杉山先生はそう言って耳に髪をかけた


「分かりました」


小さく頷いて杉山先生の後をてくてくと歩く


玄関に着いて杉山先生がピタリと立ち止まる


「あのね…」

「は、はい?」

「私が頼まれてたんだけどぉ」

も、もしや

この喋り方は…っ!

男子達が言っていた杉山先生が人に何か頼む時の攻撃‥おねだり攻撃!

「これ、用務員の白川さんに渡して欲しいのよぉ‥重くてね。それで力ずもう大会で準優勝した真白ちゃんなら大丈夫と思って…白川さん外に入るんだけど渡してもらえないかしら…?」

きたっーー!!

頼まれたのはいいものの何かイラッとしてしまいましたよッ!?

「ねぇ?お願い!!重くて持てないのよ」

「わ、分かりました」

苦笑いを浮かべて返事をする

「じゃあ…これお願いね♪」

ドサッと杉山先生に渡される

重いんですけどッ…

ぐっと持ちこたえる

渡されたのは…

「じゃ、この畑の肥料渡してね!」

です。
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