幼なじみは先生


教室の中へと足を一歩、運ぶ


「あ…真白!」


教室の中に入るとまず最初に杏に声をかけられた

「久しぶりー!!」


ぎゅっと杏が抱きついてくる


「久しぶり!」

あたしは笑みを浮かべると杏から離れた

「体、大丈夫!?足‥まだケガ治ってない‥か。何かあったら言ってね?」

「うん。あのさ、あの時‥電話かけてくれて‥‥」
「ちょっと待ったー」

杏が優しい笑みを浮かべる

え…何だろ?

「真白を助けてくれたのはあたしじゃなくて…彼でしょ?」

ドクン…

心臓が脈を打つ

"彼"…いっくん

「真白のために駆けつけて…真白のことまだ…」

杏はそう言って、"じゃ、席戻りな"と言葉を付け加えた


ねぇ‥杏。

さっきの言葉の続き…

"真白のことまだ"って‥
言いたいこと、わかったよ

ありがとう、杏。
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