幼なじみは先生
取っ手を握ろうとした手を掴まれる
テーブルに置いた袋から林檎が一つ転がったのか足元に落ちている
「れ‥ん?」
返事は、ない。
ドクドクと胸が音を立てる
『帰るなよ…好きだ』
耳に彼の吐息がかかってくすぐったい
吐息とその愛の告白によりいっそう胸は音を立てた
だめだよ…そんなの。
「連…」
『あの時はごめん…俺のせいで。こんなんじゃ、謝りきれないけど‥』
「いいよ…あたしも悪いし」
『本当にごめん…』
「あたし…帰るっ‥」
扉を開けて下へおりる
「真白ちゃん?どうかした?」
ちょうどその時、連のお姉さんが出てきた
「何でもないです‥ごめんない。お邪魔しましたッ」
あたしは靴を履くとアスファルトをかけだした