幼なじみは先生
――――
―…
「よし、完成っと」
雑炊と氷水に浸かっているタオルをお盆に乗せながら呟く
後はいっくんに持っていくだけ…!
パタパタと二階に向かう
ガチャッ
ゆっくりと部屋の中に入る
静かな部屋に寝息が聞こえるだけ
寝てるのか…
なんて思いながらテーブルにおぼんを置いた
氷水に浸かっていたタオルを取って絞る
ピチャンッ
「タオル乗せるね…」
なんて小声で言っていっくんのオデコに乗せた
いっくんの前髪をサラッと触る
「はぁ〜…ま、しょうがないか」
湯気が立っている雑炊を見つめながら呟いた
寝てるし…雑炊、冷めちゃうけどまた温めればいいよね
しゃがみ込みながらふと、いっくんを見る
整った顔立ちに
長い睫毛と二重…
そして淡いピンク色の唇
「好きだよ…」
自然に口から言葉が洩れた
でも、直接では言えないから…
ごめんね………。