幼なじみは先生


――――
―…


「よし、完成っと」

雑炊と氷水に浸かっているタオルをお盆に乗せながら呟く


後はいっくんに持っていくだけ…!


パタパタと二階に向かう


ガチャッ


ゆっくりと部屋の中に入る

静かな部屋に寝息が聞こえるだけ

寝てるのか…

なんて思いながらテーブルにおぼんを置いた

氷水に浸かっていたタオルを取って絞る

ピチャンッ

「タオル乗せるね…」

なんて小声で言っていっくんのオデコに乗せた

いっくんの前髪をサラッと触る

「はぁ〜…ま、しょうがないか」

湯気が立っている雑炊を見つめながら呟いた

寝てるし…雑炊、冷めちゃうけどまた温めればいいよね

しゃがみ込みながらふと、いっくんを見る

整った顔立ちに

長い睫毛と二重…

そして淡いピンク色の唇
「好きだよ…」

自然に口から言葉が洩れた

でも、直接では言えないから…

ごめんね………。
< 274 / 402 >

この作品をシェア

pagetop