幼なじみは先生


「あ、具合どう?」

『んー、少し』

少しって…意味わかんないじゃんか…

「はい、体温計。ちゃんと計ってね」

そう言って体温計を渡す
それからまた三分経つと体温計が鳴り響いた

「38.3か…具合悪くなったらまた言ってね」
『おう。あ…』

いっくんの視線を辿る

12時ちょうど針が動いた時計…

あ…クリスマス

12月24日に変わった
ちらっといっくんを見る
「いっくん」『真白』

「『merryXmas』」

重なった声

重なった瞳


「フッ‥ハハッ」

同じこと考えてたんだ…
いっくんを見ると照れくさそうに微笑んでいた

「あ…!ちょっと待ってて」

立ち上がって部屋から出ると台所に向かい、冷蔵庫を開けた

確か…まだ前作ったケーキあるよね?

なんて思いながら冷蔵庫をあさる

「あ!あった」

そうして奥の所に置いていたフルーツケーキを取った

それから二つに切ってお皿に分ける

いっくん、余り食べないかな?

と思いながらホークを取り出してまた二階に上がった
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