幼なじみは先生
「えっと…何であたしがベッドで寝て」
『ああ…何かふと横見たら寝てたから起こすのも悪いかと思って』
平然と答えるいっくん
「ごめんねっ!」
ベッドの上で頭をついて土下座をする
『何で?顔上げろよ』
「だって!いっくんは熱だってあるのに…」
そう言うと顔を俯かせた
『バーカ。別にいいんだよ、気にすんな』
いっくんはそう言うとあたしの頬を摘んで笑った
「いひゃい」
ムッとしながら顔を上げる
いっくんの指先が離れ、解放された頬
頬に熱が残る
トクン‥トクン
静かに鼓動が揺れ動く
「そ、そういえば」
恥ずかしさを隠すように話題を振る
「いっくん、一人暮らし…始めたんだよね!」
アハハと笑いながら話をする
『ああ』
顔を下に俯かせて黙り込む
『話せなくてごめんな、言いづらくて』
顔をパッと上げる
少し悲しそうな笑みを浮かべている彼